卵焼きによせる思い
2004年 09月 29日
お弁当に入れるロール状の卵焼き…
長い間こんな卵焼きに憧れていた。
私の母は私が小学校4年生の冬に突然病気で亡くなった。
本当に突然の出来事。ちょうどその頃反抗期真っ盛りの私はそれほど悲しまなかった。周りの大人たちからは「キツイ子だ」とか「冷たい子」だと言われたけど、大人になった私が母のことでどれ程悲しい思いをしたかその人たちは知らない…
私は一人っ子なので父と二人きりの生活が始まった。
家事は殆ど父がやっていたと思う。あまり覚えていない。食事はどうしていたか…そんな事もあもり思い出せない。でも、たった一つ覚えているのが卵焼き…
小学校の遠足の時だったと思うが、ある日父がお弁当を作ってくれた。
お弁当にはおきまりの卵焼き。作ってくれたけど変な形。丸いフライパンに溶いた卵をそのままいれてしっかり焼いてそれをペタンぺタンと四つ折したヤツ。
恥ずかしくて友達に見られたくなかった。
別の日の遠足の時。今度は父の知りあいのおばさんがお弁当を作ってくれた。あの頃のわたしには珍しかった折りたたみ式のお弁当箱。そしてロール状の卵焼き。嬉しかったなぁ。
結婚して初めて自分で作った卵焼き…四角いフライパンで作ることすら知らなかった私。ママ友達に聞いて買ったフライパンで作った。
私にもできるんだぁ…すごく嬉しかった。
今ではダンナのお弁当に入れるために毎日作る卵焼き。
幼稚園のお弁当にも必ず入れる。
ダンナはなんにも言わないけど、子供は「母ちゃんの卵焼きおいしいね!」って言ってくれる。最高に幸せな気分になれるよ(^_^)
by kinako1226
| 2004-09-29 11:21
| わたし